2016年1月26日火曜日

組織および細胞の長期凍結保存法の検討


組織および胞の凍結保存法の

 

 組織や細胞の長期保存には一般的に凍結保存が用いられる。凍結保存は半永久的な保存が期待できる理想的な方法であり、これまでに胚細胞、精子、骨髄、皮膚、副甲状腺、骨組織、軟骨などの細胞や組織の凍結保存が報告されている。

 一方、凍結した細胞の解凍後の生存率に大きく影響する因子として、凍害が挙げられる。凍害とは、生体組織の凍結時に、細胞内外の浸透圧が変化すると同時に細胞内に存在する水分子が不均一に結晶化し、クラスターを形成することにより細胞膜が破壊される現象である。この凍害によって細胞や組織が破壊されてしまい、解凍後の生存率の低下を起こしてしまう。

 そこで、凍害を防止するために、凍結時に磁場を付与し、細胞内外の氷晶形成を阻害するcells alive systemCASが食材の細胞壁破壊防止に成功している。我々は、このCASを利用することにより、歯根膜細胞の凍結保存の研究を行い、歯の凍結保存が可能となった。このことにより、将来、虫歯や事故で歯を喪失した場合に凍結保存していた歯を移植することができるようになった。
 現在、我々はMSCsの凍結保存においても良好な結果を得ており、今後、より安全性が高く、生存率が高い様々な細胞や組織の凍結保存の確立を目指している。


    ⇒戻る(研究内容の紹介へ)
  ⇒戻る(トップページへ)